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千の命
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| ジャンル: | 歴史,日本史,西洋史,世界史
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| 人気ランキング: | 177840 位
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すばらしい業績
確かにいい話だと思う。
あの時代において、画期的な方法を、世の中の常識を破りすすめていける精神力の強さはすばらしい。
一読の価値はある。
女性の立場としてみてしまうからなのか。
自分が妾腹として生まれ、苦しんだのであれば、なぜ、同じく自分の妾を作り、子をうませるのか。
それに伴い、女同士があらそっているのが本当に寂しい。
全世界、過去においてだけでなく今もずっとくりひろげられている、男性上位で男性の本能にふりまわされる、女性のみじめさをつくづく感じた。
男性にこそ読んでほしい
周りから見ると狂気とも思えるほどの主人公の回生術にかける情熱は、子ども時代の母を失った悲しみ、母を助けられなかった悔しさ、そして母への愛に裏打ちされている。だから、その主人公の一途な生き方や情熱に対して、また描かれるお産の現場に対して、性別や年齢、お産経験のある無しに関係なく、誰でも共感できるし、感情移入できる。なぜなら誰でもが母のお腹から生まれてきたから。しいて言うなら、男性にこそ読んでほしいと思う。説得力のある物語の設定がすばらしい。
母と子の繋がりとは
植松三十里さんの新刊、賀川玄悦の生涯を綴った「千の命」は出産や子育てを経験した女性誰もが共感できる内容です。それだけにこれまでの著書「桑港にて」「黍の花ゆれる」よりもはるかに感情移入して読みました。
江戸中期にこれほどのすばらしい産科術があったとは驚きです。読みながら第2子を出産した産院のことを思い出しました。産婆さんの見立ては病院のそれより正しかったのです。胎児の大きさはエコーなどの最新の機器で測定されますが、産婆さんはお腹の上から触っただけで大きさやここが手でここが足だのと教えてくれました。玄悦の診察もそんな感じだったのでしょうね。
本妻の子供、妾の子供、父親もわからないままに生まれた子供など様々な母子関係が描かれていますが、境遇に関わらず、母が子を思う気持ちは変わらないことに改めて気付かされます。
最後には苦労は報われ、ハッピーエンドとなりますが、子育ては、そううまくはいかないのが現実でしょうか。
近代産科学の父、賀川玄悦の波乱の生涯
■昔、出産は命がけだった。胎児を産道からうまく取り出せず、母子ともに命を落とすことがあったのだ。彦根生まれの賀川玄悦は、そのような際、母体を救う「回生術」をあみ出した。
■江戸時代、京都で活躍し、後に徳島藩医にもなった日本近代産科学の父・玄悦。
■彼の波乱に満ちた生涯を、気鋭の作家が入魂の筆致で見事に小説化した。これは良い本だと思う。私は読了までに何度か落涙した。大推薦!
女の、母の目から見た人間賛歌の物語。
この小説はこの著者にしか書けない、著者と主人公の幸せな出会いのうえ生まれた物語だと思う。主人公の賀川玄悦(かがわ・げんえつ)は江戸中期に生きた産科医の祖。専門の教育を受けた事が無く昼間は屑鉄集め、夜は鍼灸で食いつなぐという男の人生が、ある事柄から大きく変わってゆく。それは当時、医者が、ましてや男が関わることがなかった出産。生涯の仕事となった、そこにはこの男の生い立ち、母が強く関わっていた。死産の場合お腹に残った胎児と共に母は死んでいくしかなかった時代、男が考案した「回生術」で多くの命が甦っていった。
著者の歴史小説の手腕は定評のあるところだが、そこに加わった母の視点が素晴らしい。これは女の、母の目から見た人間賛歌の物語である。著者が常々創作の柱とする、未だ日の当たらない歴史上の人物。自分の良しとする仕事にのめり込めばのめり込むほど妻や子供とのすれ違いに悩み、孤独に陥る不器用な男が等身大に生き生きと描かれている。人の誕生は素晴らしい。人生の始まりを深く感じさせてくれる名作です。
講談社
女たちの江戸開城 群青―日本海軍の礎を築いた男 桑港(サンフランシスコ)にて 密約―外務省機密漏洩事件 (岩波現代文庫) 黍の花ゆれる
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